色素性母斑治療記録

娘の先天性色素性母斑(生まれつきの黒アザ)、治療記録です。レーザーを5回、分割切除手術を3回受けて、現在、赤い1本線です。娘が生まれた時から、たくさんのブログを読ませていただき、とても励まされました。このブログも、どなたかのご参考になれば幸いです。

親世代との考え方の相違

すみません、
更新の間があいてしまいました。


秋のお彼岸で
親戚の集まりなどが色々とありました。


ちょうど6年前のこの時期、
初めてのレーザー治療を受けた頃

やはり、
親戚の集まる機会が多く、
それは、生後3ヶ月の娘の
お披露目の機会でもありました。





産後1ヶ月頃、
内祝いに同封する御礼葉書に
名前と出生体重だけ書くか
写真をつけるか悩んで

結果、写真もつけました。


娘がアザをもって生まれてきたことを
親として前向きに捉えたい、
という気持ちを込めて


対して、
これは後ろ向きな本音ですが

今後、迎えるであろう
初対面のその瞬間に
親族から色々言われたくなくて
先手を打ちたかったというか、、、
そんな思いも
正直なところ、ありました。



そして迎えた
お披露目の時


最初は
実家の親族集合
その翌日、
夫の親族集合、でした。




※すみません、露骨な表現があります

























私の親世代(叔父母、伯父母)は


しかめっ面をしたり

あからさまに可哀想だという
態度をとったり

妊娠中に火事を見たのではないかと
言い出したり
(そういった迷信があるようです)


逆に茶化したり
(尻からピッと皮膚はればいいよね?
と言われました)


といった反応でした。




何を言われるのかと
様々な想定をし、
心の準備もしていましたが

それでも、内心
驚いたりイラついたり
してしまいました。

ただ、それを
表に出さないように、
極力気を付けました。

穏便に済ませたかったという理由ではなく
娘のアザを
私が肯定的に受け止めているということを
娘自身に感じてほしい
そう思っていました。






私の祖父母(娘にとっての曾祖父母)世代は
とにかく
かわいいかわいいと
無事に生まれて何よりだと

そういった反応でした。
とても嬉しかったです。




同世代(きょうだいたち、いとこたち)は

治療はするの?
いつから、どんな治療なの?  

と、親身に相談にのってくれる
感じでした。

こちらも、とても嬉しかったです。





しかし困ったのは
両家親(娘にとっての祖父母)
の反応。


産後、里帰りでお世話になっていたので
実親とは何日も共に過ごしたわけですが


0歳から治療をするなんて可哀想だ

大人になってからレーザーすれば
いいんじゃないのか

と、何度も言われました。


大人になってからでは
レーザーが効かないかもしれない

皮膚のやわらかい0歳のうちに
なるべく沢山レーザー治療を
受けられる病院を探したい

それでもレーザーが効かなかったら
全身麻酔の手術も検討したい

そう説明しても
理解してもらえませんでした。
 




唯一
義母(医療職)は味方をしてくれて

娘と初めて会った時も
「ハートのしるしが可愛いね。
○○さん、出産お疲れ様!」
と労ってくれました。


治療についても、
真剣に話を聞いてくれました。





実は、夫とも
治療について、
最初は意見が分かれたのですが

義母が夫を諭してくれた部分もあり


それからは
夫と冷静に前向きに
話し合えるようになりました。

お義母さんには、感謝しても
しきれません。








ただ、、、

あくまでも私の周囲では、ですが
義母を除き、

“我々夫婦の親世代”が
早期治療に反対する傾向にありました。


背景には
形成外科の母斑治療方針が

広範囲でなく
なおかつ
乳児の生命維持に支障をきたさない場合

本人の物事がついてからの治療

これが、かつて主流であった
ためではないかと、



親世代には
小さな母斑の早期治療は
馴染みがないから
反対されるのではないかと、

私は感じていました。





そんな、親世代の考えゆえに

親戚の集まりでは、
私の親が、伯父や叔母と結託し
気を大きくして

「0歳から治療するなんて早すぎる」
「可哀想だ」

なんやかんやと
言ってきました。




近年の形成外科の論文では
早期治療の効果について
書かれているものも多い

と反論しました。




年長者の言うことは聞くもんだ
という考えの伯父もいたので

空気は悪くなりましたが
私は娘の親として
娘のために
今できることは全てしたいと
思っていました。



希望していた病院
(0歳代から、月一回
保険適用でレーザーを受けられる所)
に通うには

実家に毎月お世話になる必要があったので
この病院初診前に

もし、ここに通うと決めた場合
大変お世話になります、
と相談し、
実親の許可をもらってはいましたが

(自宅→病院 片道6時間
実家→病院 片道3時間 だったため)



この、親戚の集まりの日が

初回レーザーも終えて
通院先も確実に決定した後の
タイミングだったので


改めて、親戚一同の前で
頭を下げてお願いしました。



実親は
気まずそうでしたが


最終的には

お前たち夫婦が決めたのなら
仕方ない

と折れてくれました。



その後、毎月
レーザー当日~一週間後の経過観察日まで
滞在させてもらったので

滞在費を渡した上で
家事、祖母のデイサービスや病院送り迎え
買い物など、
出来るだけ実家に恩返し出来るよう
自分なりには、努めました。

足りない部分も
あったかとは思いますが

毎月滞在させてもらえたのは
遠方通院を決断する上で
非常にありがたいことでした。


また、実親&祖母→←娘の
やりとりにも
何度も心が和みました。


実家から高速3時間の町に
引っ越した際、
なかなか帰省できなくなると
覚悟したのですが

実親や祖母に、
0歳の娘の顔を
こんなに何度も見せられるとは 
思ってもみませんでした。

遠方通院のメリットが
我が家の場合は
こういった点でも、ありました。






ただ、遠方通院は
距離や時間だけではなく
金銭面でも負担が大きく、
実家近くでの仕事を見つけることで
交通費と、実家に払う滞在費を
なんとかプラマイゼロにしていました。

このあたりは、
いつか別途書けたらと思います。










さて、それから6年経った
今年、
娘の母斑手術痕を見た
伯父叔母世代の反応は



「もう、ほとんど分からないね」
「腕のいい先生だったんだね」
「知り合いに紹介したいから病院名を教えて」


といった
180度変化したものでした。


6年前の反応との違いに
違和感も覚えました
拍子抜けもしました


でも、
私にとっては、
早期治療に踏み切って良かったと
感じた出来事でした。


生後3ヶ月

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最近
(6歳3ヶ月)

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(補足
 当ブログは、
 過去のことを振り返って書いています。
 現在、娘は6歳。
 レーザーを5回、
 分割切除手術を3回受けて
 治療は一区切りとなりました)